Yuichiro Takeuchi  >  Blog
2025/4/18

見えないロボット

ふと思い立って、数年ぶりにこのブログに記事を書いてみることにした。しかしこれといって書くことがないので、最近暇に任せて(仕事が暇というわけではなく、単身赴任で京都にいるため休みの日にやることがないのだ)作ってみたおもちゃのことでも書いてみよう。 昨年の暮れ、自宅用にBambu Labの3Dプリンタを買った。3Dプリンタは、 MORE
2020/4/28

I Do Not Speak

こんなご時世だから外に出る機会も少ないので家でネットばかり見ていたら、ニック・ケイヴというミュージシャンのブログですごくいい詩が紹介されているのを発見した。イギリスのスティーヴィー・スミスという詩人の(聞いたことがなかったが有名な人らしい)、I Do Not Speakという題名の詩だ。暇つぶしに、すごく適当だけれど訳してみよう。 MORE
2019/11/1

走るベンチ、走る公園

先週からお台場で開催されている東京モーターショー内の一イベントに、今週末少しだけ登壇させていただくことになった。「10代未来会議」という名前のイベントで、10代なんてとうの昔に卒業してしまった僕が出て行くのは場違いも甚だしい気がするのだが、果たして大丈夫だろうか。資料によると他の登壇者の方々は人気ユーチューバーとかeスポーツのチャンピオンとか、 MORE
2019/10/24

2050年のスマートフォン

今月発売になったグーグルの新しいスマートフォン、Pixel 4には、Motion Senseという小型レーダーを使ったジェスチャ・センシング機能が搭載されている。これは元々、かつて僕の同僚だったイワン・プピレフ博士の率いる研究チームが「Soli」という名称で長年開発を続けていたものだ。過去にも論文発表だとか、 MORE
2019/1/5

ドラえもんは実現するか

随分昔の話だが、INFOBARなどの仕事で有名な深澤直人先生が教えるデザイン論の講義を履修したことがある。一学期だけ東大で特別講義を担当されていて、当時の僕は真面目な学生ではなかったから講義なんてものはサボることの方が多かったけれど、この講義は面白くて最後まで休まず出席した。一緒に受講していた他の学生たちと連れ立って、 MORE
2018/5/4

「Society 5.0」批判

内閣府のウェブサイトに、Society 5.0という未来社会のビジョンについて説明したページがある。このビジョンは、日本政府の策定する科学技術政策において重要な意味を持つものらしく、国立大学の運営、研究費や助成金の配分、その他様々な国家戦略に幅広く影響するものなのだそうだ。僕は企業の研究者ということもあり、 MORE
2018/3/7

THE LAST MATCH

Wikitopiaプロジェクトに協力してくれているハーバード大学の先生の発案で、Wikitopia(=「みんなでつくる未来の都市」)をテーマとした小規模なワークショップを、この春ボストンで開催することになった。ハーバードに加えて近隣のMITやノースイースタン大学などからも研究者や学生を招待して、いろいろな立場や視点からこのプロジェクトの今後や、 MORE
2018/1/7

WIKITOPIA、普遍性は幻想か

去年の秋、JST(科学技術振興機構)の金銭的支援を受けて進めてきた研究プロジェクトの最終報告会が東京都内で開催された。この報告会は、僕を含めた10人ほどの若手(?)研究者が順々に講演を行う公開シンポジウムという形式をとっていて、聴衆にはJST職員や大学の先生に加えて、ベンチャーキャピタリストなど実業界の人も多く混じっていた。 MORE
2017/10/31

未来社会創造事業

アイスランド南端にあるヴィークは、美しい砂浜で有名な、人口300人にも満たない小さな村だ。砂浜とはいっても、僕が子供の頃よく遊んでいたサンタモニカのビーチなんかとは全然違って、ここの砂は砕かれた火山岩で、なんと真っ黒な色をしている。水の色は北国らしい深い青色で、水面は静かに見えるが急に強い波が押し寄せたりするため不用意に近づかない方がいいらしい。 MORE
2017/8/6

X-LAB、未来をつくるのは誰か

今ちょうど、東京でX-LABサマー・プログラムという名前の建築学の講座が開かれている。UCLAの阿部仁史教授が中心となって立ち上げたもので、世界各国から選抜された17名の学生が参加している。今頃忙しく課題制作に取り組んでいるはずだ。プログラムの一環として、 MORE
2017/6/10

インタフェースの慣性

僕が所属するソニーコンピュータサイエンス研究所では、贅沢なことに各研究員に小さな個室が与えられる。オフィスの各フロアの窓際にずらっと個室が並んでいて、その中で研究者が毎日せっせと論文やプログラムを書いたり、実験を行ったり、思索にふけったりしているのだ。僕にも、2008年に入社すると同時に個室が与えられた。 MORE
2017/6/4

クリックベイト・リサーチ

先月、ブルックリンでデザイン事務所を主宰している友人たちと共同で、自動運転車の到来に備えた新しい都市デザインのアイデアを募集するコンペに応募した。もともとは彼らだけで応募するつもりだったらしいが、自動運転車の技術的な側面のことがまったくわからないので、その辺の話に詳しそうな僕に声をかけたということらしい。二つ返事でokしたものの、 MORE
2017/5/11

テニスラケットの嘘

ゴールデンウィーク中の日曜日、普段品川で一緒にテニスをやっている仲間たちと大宮まで遠征してシングルスの草大会に出場した。結構自信があったのだけれど蓋を開けると敗戦に次ぐ敗戦で、戦績は仲間内で一番悪く、落ち込んで帰ってくることになってしまった。サーブは入らず、足は絡まり、一生懸命YouTubeを見て研究した逆クロスのフォアハンドは、 MORE
2017/3/19

未来都市アトラス

昨年から少しずつ制作を進めていたアウトリーチ用の冊子、「未来都市アトラス」が先月末ついに完成した。(本来の予定ではバレンタインデー辺りにはでき上がるはずだったのだが、「騎士団長殺し」の影響で印刷所がてんてこ舞いだったために遅れてしまったのだ。)ITを始めとする科学技術が今後どのように都市を変えていくかというテーマで、 MORE
2017/3/12

自然と人工、知覚の謎

サンフランシスコに住む友人が、今年の秋にアイスランドで結婚式を挙げるらしい。場所はレイキャビクかと思ったらそうではなくて、そこから二時間ほど車で走った先にある、ヴィークという南端の小さな村だそうだ。ぜひ参列したいが、免許証もないし(海外にいる間に失効してしまった!)、車以外の交通手段もないらしいので、どうやってたどり着こう。 MORE
2017/2/7

ソーシャルメディアの力学

2000年代後半から現在にかけての、ここ10年ほどの期間というのは、ソーシャルメディアに対する理解が大きく広がった10年だったと思う。2008年、アメリカの大統領選でバラク・オバマが当選したとき、Facebookなどのソーシャルメディアをうまく使って草の根的な選挙戦を繰り広げたことが話題となった。昨年の大統領選ではドナルド・トランプが当選したが、 MORE
2017/1/14

地下鉄、塀に囲まれた住宅

ベルリンに住んでびっくりしたことは、本場のケバブのおいしさや空中を駆け巡る水道管だけではなくて、地下鉄の駅にゲートがないこともその一つだった。切符を通す機械自体はあるのだが、ホームの片隅に設置されていて通路を遮っているわけでもなんでもないので、切符を買わなくても電車に乗れてしまうのだ。時々、車内を車掌さんが歩き回って、 MORE